女子高校生が南極へ行こうと頑張るアニメ
「宇宙よりも遠い場所」(通称よりもい)
を遅ればせながらやっと見終わりました。
次男曰く
「毎回が神回!」
と言っていましたが、本当でした。
毎回軽くウルッとします。
contents -目次-
登場人物
・小淵沢報瀬(こぶちざわしらせ)
母親が南極で行方不明になったため、ただひたすら「南極に行く!」という夢、いや目標に向かって走り続ける高校2年生
・玉木マリ(たまきまり)
何かをしたいと思っているのになかなか一歩を踏み出せない高校2年生
・三宅日向(みやけひなた)
元陸上部で短距離走者だったが、訳あって高校を中退しコンビニで働いている
・白石結月(しらいしゆづき)
子供の頃から芸能界で仕事をしていて友達というものが何なのかわからず、友達を作れずにいる高校1年生
しらせの「南極に行く!」という強い信念に吸い寄せられるように集まったこの4人ですが、大人と子供の間という心の成長著しい時期であるが故に、自分の内に様々な悩みや葛藤を抱いています。
1人1人はそれぞれ欠点がありますが、同じ時間を過ごしていくうちに気が付けば周りの3人の支えによってお互い強く歩き出せていき、ついには南極にも行けてしまう!
そんな青春ストーリーとなっています。
ちなみに、LOVEの要素はほとんどありません。
悩みや心の葛藤・・・。
遠い昔にあったよね、10代独特のあのモヤモヤ。
夜に手紙や詩を書いて、翌朝読むとこっぱずかしい思いをしたこと、ありますよね?
よりもいには名言が沢山!
「よりもい」をただの女子高生が南極に行こうとしているアニメとだ思って見ていると、これがなかなか奥深い言葉が時々出てくるんですよね。
特に高校を中退してコンビニで働いている三宅日向!
彼女は友達に傷つき高校を辞め働いているせいか、本心を笑顔と明るさで隠し誰よりも周りに気を使うことをします。それ故?なのか、名言っぽい言葉を即席で作って言う癖があります。
単純だけど的を射ていたり、ちょっとビミョーだったり。
私が気になった名言を集めてみましたので、どぞ!
第一話
玉木マリ、小淵沢報瀬、三宅日向、白石結月
旅に出て初めて知ることがある。
この景色がかけがえのない物だということ。
自分が見ていなくても、人も世界も変わっていくこと。
何もない一日なんて存在しないのだということ。
自分の家ににおいがあること。
それを知るためにも、足を動かそう。
知らない景色が見えるまで、足を動かし続けよう。
どこまで行っても世界は広くて、
新しい何かは必ず見つかるから。
ちょっぴり怖いけどきっとできる。
だって・・・、
同じ思いの人はすぐ気付いてくれるから。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
玉木マリ
淀んだ水がたまっている。
それが一気に流れていくのが好きだった。
決壊し、解放され、走り出す。
淀みの中で蓄えた力が爆発して全てが動き出す。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
小淵沢報瀬
言いたい人には言わせておけばいい。
今に見てろって熱くなれるから、
そっちの方がずっといい。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
第二話
三宅日向
引き返せるうちは旅ではない。
引き返せなくなった時に初めてそれは旅になるのだ。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
第三話
三宅日向
想いの強さとわがままは紙一重である。
引用:「宇宙よりも遠い場所」より
第四話
三宅日向
高校行ってるってことは、授業受けてるってことだろ。
一日の中でそれだけ勉強に集中する時間を与えられているということだ。
それでできないってのは、本人の努力の問題じゃん。
だいたい勉強なんて運動と違ってやればやっただけできるようになるんだよ。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
空にある星が全てと思うなかれ。
引用:「宇宙よりも遠い場所」より
第五話
三宅日向
人には悪意があるんだ。
悪意に悪意で向き合うな。
胸を張れ。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
第八話
玉木マリ
選択肢はずっとあったよ。
でも自分で選んだんだよ、ここを。
選んだんだよ、自分で。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
第九話
藤堂吟
私は嫌いじゃないですけど。
戦っている感じがして。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
藤堂吟、前川かなえ、小淵沢報瀬
何度も何度も、諦めかけては踏ん張って進んだの。
氷を砕くように。
一歩一歩!
何度も何度も!引用:「宇宙よりも遠い場所」より
小淵沢報瀬
ざまあみろ!ざまあみろ!ざまあみろ!ざまあみろ!
あんたたちがバカにして鼻で笑っても、私は信じた!
絶対ムリだって裏切られても、わたしは諦めなかった!
その結果がこれよ!どう?
わたしは南極に着いた!
ざまあみろ!ざまあみろ!ざまあみろ!ざまあみろ!引用:「宇宙よりも遠い場所」より
第十話
三宅日向
時計の針を進めるのは、忙しさである。
引用:「宇宙よりも遠い場所」より
小淵沢報瀬
友達って言葉じゃないと思うから。
引用:「宇宙よりも遠い場所」より
多分、形も言葉も何もない。
友達なんて親子とも夫婦とも違うぼんやりしたものだし、
いつ消えても誰も責任を負ったりしない。
少なくとも私はそう。
でも、だから自由で、
だから一緒にいられる気がする。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
玉木マリ
友達って多分ひらがな一文字だ!
引用:「宇宙よりも遠い場所」より
第十二話
三宅日向
何かをするのが思いやりではない。
何もしないのも思いやりである。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
鮫島弓子
いいよね、あんたたち。
お互いほっとけるっていうのは。
いい友達の証拠だよ。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
藤堂吟
結局、人なんて思い込みでしか行動できない。
けど、思い込みだけが現実の理不尽を突破し、
不可能を可能にし、
自分を前に進める。引用:「宇宙よりも遠い場所」より
第十三話
前川かなえ
大人はね、正直になっちゃいけない瞬間があるの。
引用:「宇宙よりも遠い場所」より
番外編
白石結月
軽く死ねますね。
引用:「宇宙よりも遠い場所」より
いかがでしたか?
女子高生が南極に行くというあり得ない設定だけに、最初はもっと軽いノリのアニメだと思って見始めたのですが、じつは夢に向かってこれから一歩を進める若者から、かつてはいろんな夢を抱いていたのに大人の事情で夢を中途半端にしてしまった元若者たちにまで楽しめる逸品でした。見終わった後に、「私も頑張ろう!」という気持ちにさせてくれますよ。
まだ見ていない人はぜひ見てみてください。
おススメですよ!
最後に・・・
「宇宙よりも遠い場所」を見終わった後、いま私がこうして暑い夏の昼間に、エアコンの利いた涼しい部屋で「宇宙よりも遠い場所」を見ながら過ごしている間にも、南極の昭和基地では第59次観測隊32名が厳冬期の極夜の中を越冬をしているんだなぁと思うと、時差は-6時間あるとはいえ、もう1つの時間がそこには流れているんだと強く感じてしまいました。
それはそう、日向が「空にある星が全てと思うなかれ」と言った、今空に見えている星が全てではなく、ここから見えていない場所にも星があるのだと同じように(私なりの解釈ですが)、今私が過ごしている日常とは別に、遠い外国や、いろんな動物がすんでいる自然など別の所でも等しく流れている時間があるのだということ。
世界はとても広くて、たくさんの生き物や人が同じように流れる時間の中でそれぞれの時間を過ごしているんだということを、思い出させてくれました。
一日中太陽が昇らない極夜という、日本にいたら体感することのない世界。
昭和基地では5月31日から7月12日まで極夜なのだそう。
極夜といっても一日中暗いわけではなく、お昼前後には水平線がうっすら赤く染まり夕方のような明るさになるようです。
しかし14:00頃には暗くなってしまうようなので、隊員の中には心が沈んでしまう人も出てくるのだそうですよ。
そういえば、新婚旅行で10月にオーロラを見にアラスカに行った時、朝の8時でもまだ暗かったことを覚えています。
あまりの夏の暑さに太陽の陽射しを思わず疎ましく思ってしまいますが、アラスカに住む人たちにとって冬を越す辛さは決して寒さではなく、あまりにも短い日照時間だと写真家故・星野道夫は記しています。
それ故、冬至は日照時間が少しずつ伸びてくるので人々の気持ちの分岐点になるのだそう。
南極ではようやく極夜が終わったあたりですね。
しばらくぶりの太陽に隊員の皆さんの心も明るく照らされたことでしょう。
2019年2月には皆さん元気で帰ってきてください。