普段車で走っているとあまり気づかないものですが、散歩や自転車で走っていると目にする道路わきの石碑や石仏。道標やお地蔵様だったり、様々な道祖神だったりするのですが、男女仲良く寄りそって立っている道祖神があります。
それが双体道祖神です。
contents -目次-
道祖神とは
そもそも道祖神とはどういったものなのでしょう。
道祖神とは
路傍の神である。集落の境や村の中心、村内と村外の境界や道の辻、三叉路などに主に石碑や石像の形態で祀られる神で、村の守り神、子孫繁栄、近世では旅や交通安全の神として信仰されている。
引用:「wikipedia」より
お地蔵さんと似たものかなと思うのですが、お地蔵さんは地蔵菩薩という仏様で、一般的に頭が丸いお坊さんの姿で錫杖を持っていたり、手を合わせていたりしてますね。
対して道祖神は、日本古来の民間信仰から生まれた神様々な役割を持った神様であるため、必ずしも人の形をしていないのです。その役割によって石碑であったり、自然石であったり、性器型であったり、草履型だったり・・・、個性的な形をしているんですね。
たとえ人をかたどったものであっても、そのポーズも様々。一人で立っているものから男女で立っているもの、握手をしていたり抱擁、接吻していたり・・・。
神様というと畏れ多い感じがしますが、そんなポーズで立たれていたら、ちょっと身近に感じられますね。
酒々井町の双体道祖神
そんなバラエティーに富んだ道祖神ではありますが、最もポピュラーなのが、寄りそう男女の神様がレリーフ状に彫られた「双体道祖神」です。
長野県や群馬県で多くみられるようですが、酒々井町にもわずかですが双体道祖神が道路わきに祀られているのです。その数わずか9体(1体は破損しているため原形をとどめてはいません)。
千葉県内ではあまり見かけることが無いので、
ちょっと珍しいのだそう。
しかも酒々井町の双体道祖神は他の地域のようにレリーフ状に彫られたものではなく、丸彫りとなっているんです。
【丸彫りとは・・・一塊の材料から、像の全体を彫りだすこと】
これは見ておかねばと、秋の陽気に誘われ、いざ双体道祖神巡りに出かけてきました。
双体道祖神巡り in 酒々井町
本日の足はアドレス100にて出発!
狭い道や坂道の多い酒々井町、 スクーターは機動力抜群です。
観光情報は役場や公民館で
ネットで調べてもその場所が良く分からないので、まずは酒々井町役場へ。観光ガイドマップのようなものがないか尋ねてみると、こちらのガイドブックをいただきました。
役場の方が隣の公民館に行けばもっといろいろ置いてあるということを教えてくれたので、となりの公民館へ行き、観光ガイドをいろいろゲットしてきました。
その中でも、とくにこちらのガイドマップは必須です。
このガイドマップだけは公民館で必ず手に入れてください。
このガイドマップに双体道祖神の場所が載っているからです。
こちらのウォーキングマップは手書きの地図で味わい深いのですが、大まかであるため、これを頼りにたどり着くことは難しいでしょう。
必要なものを手に入れたので、いよいよ出発です!
根古屋双体道祖神
まずは、役場から一番近くにある「根古屋双体道祖神」から。
11月だというのに暖かく、今日はバイクで走るのにもってこいの日です。
こちらの双体道祖神は本佐倉城の近くにあるので、簡単にたどり着くことができました。
ただ、本佐倉城を知っている人は迷わないかもしれませんが、初めて訪れる人にとっては看板が出ているとはいえ、本佐倉城にたどり着くのがちょっと大変かもしれません。看板が小さくて見落としそうなくらいなんです。
本佐倉城へつづく道は平成29年11月現在工事中だったので、少しは通りやすくなると思います。
新堀双体道祖神と中川双体道祖神
お次は新堀双体道祖神へ。
ガイドマップとウォーキングマップ照らし合わせながら、狭い道をスクーターで走っていきます。途中急な坂道があったりして、アクセルをひねるだけで登ってくれるその機動力に感謝です。電動自転車でも、この距離を走って周るのは大変そうです。
地図を見ながら新堀双体道祖神を探すのですが、なかなか見つかりません。ウォーキングマップだとここらへんなはずなんだけど、地図がアバウトすぎます。周辺をぐるぐる回ってやっと見つけました。京成線路沿いの踏切近くにありました。
こちらの双体道祖神は祠の中に安置されているんですね。両隣の祠には石仏が安置され、さらには石碑などもありました。鳥居がありしかも扉付きの祠に安置されている双体道祖神はここだけです。
次の中川双体道祖神を目指します。京成酒々井駅の近くなので、待ち時間があるときなど散歩して見に行くのもいいかもしれません。この先に水神社があり、その境内に双体道祖神は安置されています。
しかしここから先は狭い路地となっており、車は砂利の所に停め歩いて行かないといけません。
こちらの双体道祖神は一番小さく可愛らしいものでした。
柏木双体道祖神と下岩橋道祖神
スーパータイヨーの前の道を成田方面へ向かい走っていくと、右側に大仏頂寺が見えてきます。丁度その向かいの辺りにちょっとしたスペースがあり、その先の坂を上がった所に柏木双体道祖神はあります。
こちらには2体安置されていて、しかも顔が判別できるほど。比較的新しいのでしょうか。
次の下岩橋双体道祖神を目指し、大仏頂寺の急坂をバイクで下っていきます。車では道も狭いのでちと怖いかも。坂を下りるとお寺に着いたのですが、パッと見、その先の道が見当たりません。地図を見ると道があり行けるはずなのに…。
よその家の敷地内に迷い込んでしまったのかと不安になり、Uターンして別の道から行くことにしました。地図を見ながらと言っても、車のようにカーナビがあるわけでもなく、助手席でナビしてくれる人がいるわけでもありません。走っては止まり、地図を確認の繰り返しで、何とかたどり着くことができました。
こちらには双体道祖神が2体あるということですが、それらしいものは1体しか見当たりません。原型が破損しているとのことでしたので、右側にある石碑の様なものがそうなのでしょうか?
上岩橋双体道祖神
京成宗吾参道駅を通り、宗吾車両基地を見ながら上岩橋双体道祖神を目指します。ここの場所は良く通る道で知っていたので、すんなりたどり着くことができました。
このすぐ右側に階段があり、上っていくと菊賀神社があります。ひっそりとした神社ですが、毎年4月の第1日曜日に町指定文化財の獅子舞が奉納されます。酒々井町の獅子舞、いまだに見たことありません…。
尾上双体道祖神
いよいよ最後の尾上双体道祖神です。こちらはR296のコスモ石油を酒々井プレミアムアウトレットモール方面に行った所にあります。途中右に曲がるのですが、車で果たして行けるのだろうかと思うほどの狭さです。
薄暗い森の中を走り坂を下っていくと、尾上双体道祖神はあります。
木の根をまたぎながらのぼっていくと、林の中にひっそりと安置されています。晴れていても薄暗く、女性が一人で歩いて行くのはちょっと不安になりそう・・・。森の中にあるので住んでいる人しか通らないかもしれませんが、数人で行くことをお勧めします。
10:00頃に出発し、全部見まわるのに約4時間ほどかかりました。機動力のいいバイクでこの時間ですから、車だともう少しかかるでしょうし、自転車だともっとかかるかな。
ウォーキングマップを見ると分かるように、酒々井町内にはたくさんの神社やお寺、石仏やお地蔵様、道標などがあります。それだけ酒々井町は歴史のある町なんだなと改めて感じられた一日でした。
酒々井町の双体道祖神を探しに、是非一度訪れて見て下さい。帰りにはアウトレットでお買い物をして、温泉にも入れますよ!
これにてミッションコンプリート(๑◕ܫ←๑)♡!
追記
京成線路沿いを走っていると河津桜の並木道があるのですが、河津桜が数輪咲いてしまっていました。ここ数日の陽気のせいで春と勘違いして咲いてしまったんですね。
春にも見事な花を咲かせてね。